犬の場合、普通に暮らしている犬であれば、失踪してもたいていは戻ってきます。
(<普通でない犬>というのは、飼い主の元に戻りたくないほどひどい虐待を受けているとか、認知症で家が分からなくなっているとか、保護されたばかりでまだ家族を信頼していない、恐怖を感じているなどの犬などです)
そういえば、近所のレトリーバー犬は、散歩先の公園で飼い主さんがビールを飲んでベンチで寝込んでしまったため、飼い主を置いて自分だけ家に戻ってきたそうです。
では、猫の場合はどうなのでしょうか。
いなくなってから1年以上たって戻ってきた猫も
猫は、窓やドアを開けた瞬間に飛び出す可能性がとても高いです。このため、脱走対策でドアを二重にしているお宅も多いのではないでしょうか。
近所の電柱には迷いネコのチラシがしょっちゅう貼られていることもあり、私のなかで「猫はすぐ逃げだす」「帰ってこない」ものだと思っていました。
猫を飼っていた友人から「猫は逃げちゃっても戻ってくるよ」と言われても、まったく信じることができませんでした。
ところが、猫に関するとある本に、猫の帰巣能力はとても高く、飼い猫の約15%が屋外に逃げ出して、しかし、その75%は家に帰るというのです。
猫は、マーキングでなわばりを作っていきますが、完全室内飼いの猫が見知らぬ場所に飛び出して、どうやって戻って来られるのでしょうか。
残念ながら、この疑問に対する明確な理由はまだわかっていないそうです。
そういえば、近所のお店の看板猫はいなくなってしまってから1年以上もたって戻ってきました。そんなに長くどこでぶらぶらして、何を頼りに戻ることができたのか。
本当に不思議です。
猫が逃げ出して事故にあうことも
とはいえ、迷いネコが多いのも事実です。
宅配便でドアを開けた隙に、洗濯ものを干すときにベランダのサッシを開けた瞬間に、細く開けておいた窓を自分で押し開けてなど、見つけたチャンスを猫は逃さず、あっというまに飛び出してしまいます。無事に戻ってくればいいですが、途中で事故にあってしまう場合もあります。
最近では、友人の隣室の人が飼っている子ネコがベランダに出てしまい、4階から落下して大けがをしたことがありました。
普段、外と家を行ったり来たりして過ごしている猫は別として、たとえ帰巣本能が発達していても、家の中で暮らす猫の脱走には十分気をつけたいですね。