犬のしつけ|天罰方式がトラウマに

犬のしつけ方法には、「ほめる」「おやつを使う」「大きな音で驚かす(天罰方式)」「叱る」「体罰」などがあります。どれをどう使うかはトレーナーさんによって異なりますが、昔はけっこう当たり前だった体罰で教える人は、今はほとんどいないと思います(まだやっている人がいたら恐ろしい限りです)。

なので、主流は「ほめる」「おやつを使う」「天罰方式」「叱る」だと思いますが、この犬のしつけの方法について後悔していることがあるので、お伝えします。

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天罰方式

うちの犬は3~4カ月のときに城南島愛護センターから迎えたミックスの中型犬で、気が弱いけど優しいやんちゃな男の子でした。
元気いっぱいだけど少々分離不安ぎみだったこともあり、他の人の勧めでトレーニングスクールに入れることにしました。

そのトレーニングでのしつけ方法は、やはり「ほめる」「おやつを使う」「天罰方式」「叱る」でした。

ちゃんとできたら「ほめる」「おやつをあげる」、指示に従わず勝手な行動をしたら「NO!」と叱る。そして、吠えるなどいけないことをしたときは「天罰」です。

「天罰方式」とは、缶の中に小石などを入れて大きな音が出るようにして、よくないことをしたらその缶を犬のそばに思い切り投げつけるというものです。
犬は突然何かが飛んできて大きな音を立てるのでとても驚き、行動をストップします。

トレーナーさんたちはみんな犬に愛情を持っていたし、優しかったし、何も間違ってはいなかったと思います。
ただ、間違っているとしたら、「天罰方式」は犬の性格によって合う合わないがあるということ。うちの犬に「天罰方式」は合っていなかったということです。

天罰を下した結果、恐怖で鳴けなくなってしまった

家の中でもトレーナーさんに教えられた通り、愛犬が無駄吠えしたときに缶を投げつけました。大きな音で驚かせる「天罰」を下した結果、音に怯えて家ではまったく鳴かなくなりました。 仔犬のときは嬉しかったり、はしゃいだりしているときには喜んで鳴くものですが、どんなときも鳴かず、家に来た友人はそんな愛犬を見て、「この犬、鳴けないの?」と訝しんだほどでした。それでもうちの犬の場合は大きくなるにつれ、普通に吠えるようになり、特にビクビクすることもなくなりました。

ちゃんと歩けなくなってしまった犬も

しかし、やはり「天罰方式」でしつけをされた友人の黒柴犬はもっと深刻で、そのトレーニングを受けて以来、家の中でも外でも物音に極度に怯えて、まっすぐちゃんと歩くことができなくなりました。
考えてみたら、人間の何倍も音に敏感な犬を、いきなり大きな音をたてて驚かす、というより脅すのです。それも近くに物が飛んできて大きな音がするって相当怖いですよね。
こちらが当てないようにしていることは分からないので、犬にとってはその瞬間、何かが飛んできて、ぶつかるかもしれない恐怖を味わうわけです。
びびりで繊細な犬であればトラウマになってしまいます。

もし自分が、たとえば決まった言葉を発するたびに大きな音がする物を投げつけられたら、恐怖で話すことができなくなると思います。
体罰ではないけれど、音に敏感な犬は大きなダメージ受けて、そこから元に戻す、恐怖を取り除くのはしつけより大変です。

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まとめ

「天罰方式」は一般的に行われているしつけ方法です。
うまくいっているケースが多く、決して否定しているわけではありません。
ただし、うちの犬や友人の犬のように「天罰方式」が合わない子もいるので、注意が必要です。

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