近所で保護された猫を引き取って2年が過ぎました。
犬としか暮らしたことがなく、猫についてよくわからないまま一緒に暮すようになり、ため息がでることも。
猫との生活して初めてわかった「大変なこと」をお伝えします。
これから猫と暮したいと考えている方、こんな状況になるので覚悟してくださいね。


猫を飼うのは決して楽ではありません

「猫は犬と違って放っておけばいいから楽よね」という方が多くいますが、そんなことはありません。それは、その方が単にそういう飼いかたをしているからだと思います。
犬だって、庭につなぎっぱなしで朝夕ごはんをあげるだけなら楽ですよね。
確かに猫は犬よりも独立性が高い生き物なので、自分の思うがまま行動する子が多いかもしれません。
でも、飼い主を親兄弟と思い、ずっと幼児性の抜けない甘えん坊の猫も多くいるのも事実です。
ちなみにうちの愛猫はこのパターンです。
出かけるときは寂しそうな顔で見送られます。
帰宅し、ドアを開けると待機していて、それから頭突きを繰り返し、ずっとくっついてきます。
先住犬はとても甘えん坊でしたが、それと引けをとらないくらいの勢いです。
「一人(1匹)で静かにしている」印象とは大きく異なります。

猫を飼って大変だと思うこと
旅行に行けない

犬の場合は、犬が通っていて安心できるドッグスクールや動物病院であれば、数日間、預かってもらうことが可能です。犬に夜かとは思いますが、先住犬の場合は、トレーナーさんや獣医さんに可愛がってもらって結構エンジョイしていました。
でも、猫は違います。場所に執着するので、違う場所に預けられると大きなストレスを感じます。
そこで、皆さん、ペットシッターにお願いするわけです。
1日に1~2回来てもらい、トイレの掃除やご飯を上げてもらうわけですが、料金はだいたい1時間で4000~5000円。1日1回では心配なので2回来てもらうとすると1日1万円かかります。
旅行に行こうとすると大分費用がかさんでしまうし、たとえ来てもらったとしても1回に1時間なので、そのほかの時間になにかあったらと思うと不安です。
掛かりつけの動物病院に預ければ、何かあったときにも対処してくれるので安心ですが。
猫グッズはかさばるので部屋が狭くなる

キャットタワーにケージにベッドにトイレと、猫に必要なグッズは場所をとるものばかりで、あっというまに部屋を占領していきます。
キャットタワーの威圧感、すごいです。

トイレの臭いに気を使う

部屋の中でトイレをするので、した後はにおいます。
家にいるときはすぐにお掃除してもそれなりに。
かといって、猫のトイレはバスルームなどに隠さずに、日中、家族が過ごす場所に置くのがいいそうです。そのほうが猫のトイレの様子をチェックできるし、片付けもすぐにできるからです。
うちは居間に置いています。
来客中にニャンコが大をしたら、慌てます。
謝りながら即効片付けますが、しばらくは臭いです。
夜中、明け方に起こされる

猫は薄明薄暮(夕暮れと明け方)に活発になる習性です。
夕暮れならいいのですが、夜中、そして明け方に騒ぎ出すことが多く、このために寝不足になるというのは猫との生活あるあるです。
放っておけば少しはおさまります。
我が家の愛猫も夜中に騒ぐことはなくなりました。
明け方4時に起こされていたのも少し遅くなり、5時まで待ってくれるようになりましたが、それでも早い!
よく鳴く
猫って自分の欲求が叶うまでずーっと鳴き続けます。
これも犬にはないことです。
あまりにしつこく鳴き続け、無視すると声がさらに大きくなるので根負けし、なんとか猫の欲求を満たさなくてはと思わざる得なくなります。
してやられます。
要求は「ご飯」「おやつ」「かまって」「撫でて」「ひざに乗せて」、このローテーションです。
どこにでものぼってしまう

猫の身体能力はすごいです。
1.5mくらい、助走もなくすっと飛び上がります。
狭い場所もぬるりと入り込んでしまいます。
つまり、部屋中、どんな場所でも行けるので、触れて危険があるものはないか、食べたり飲みこんだりするようなものが出ていないかなど、注意しなくてはなりません。
私はうっかり台所の流しのごみ箱に枝豆の皮を捨てて置いたら、夜中にそれを食べてしまったらしく、消化できず、吐き戻していました。
肉や魚が入っていたトレイやラップなども要注意です。
知り合いの猫ちゃんはこれをかじって緊急手術となりました。
部屋に観葉植物や花を置けない
猫にとって毒性のある植物はたくさんあります。
一般的に部屋に置くことが多い観葉植物はほぼほぼアウトです。
猫が植木をバリバリ食べることはありませんが、水を飲んだだけ、かじっただけで危険なものもあるので、注意が必要です。
まとめ

可愛いルックスと「手間がかからない」というイメージばかりで猫を飼ってしまい、結局途中で面倒がみきれなくなって手放す人もいます。
動物はとても可愛いですが、手間もかかります。
生きものなので当然です。
そして、家族に迎えるのであれば、愛情をもって最後まで面倒をみる覚悟が必要です。
猫と暮したいと思っても、明け方に起こされたら仕事に支障が出たり、集合住宅に住んでいて夜中に鳴き続けられたら苦情がくたりするかもしれません。
猫を家に迎える前に、猫の習性や環境を十分考えてみてくださいね。
そうしたことを理解したうえで猫を家族に迎えたら、とても楽しくて幸せな生活になると思います。