猫は犬と違ってお留守番も平気だし、お散歩も必要ないから大丈夫そうだけど、一人暮らしでも飼えるのか不安ですよね。
結論から言えば、一人暮らしでも猫は飼えます。
でも、飼い主さんによっては「飼わなきゃよかった」と後悔する人がいるかもしれないし、そうなれば、猫にとっても不幸なことです。
そこで、猫を一人暮らしで飼ううえでデメリットになりがちなこと、注意したいことを紹介します。
知っておきたい猫を飼ったときの10のデメリットとは
猫を飼うときのデメリットを8つ紹介します。
その① お金がかかる
日常品
猫と暮すために必要なものがいろいろあります。
最初にそろえるのはケージとおトイレ、猫砂、キャットフード、ご飯とお水の器程度ですが、ほかにも医者に連れていくためのキャリーケースや爪とぎ、ベッド、ブラシ、キャットタワー、おもちゃ、おやつなど、必要なものや欲しいものが次から次へと出てきます。
キャットフードや猫砂は絶対に毎日必要なものなので、ずっと費用がかかります。
医療費
ワクチン接種費用や病気になったときの医療費に薬代、また、病気によっては療法食が必要になることもあります。
療法食は価格が高いので、療法食しか食べられなくなれば、けっこうな負担になるでしょう。
また、家で暮らす猫の爪はどんどん伸びていきます。
爪とぎは爪を鋭くするためで、短くはなりません。
鋭く伸びた爪を定期的に切ってあげないとあちこちに引っかかり、根元から折れることもあるので危険です。
飼い主さんが自分で爪切りをできない場合は、毎月動物病院に行って切ってもらう処置代も必要になります。
留守の時の費用
旅行や里帰りなどで外泊する場合、ペットシッターを頼むか、ペットホテルに預けることになります。
ペットシッターは安くても1回1時間で3000円以上、ペットホテルも1泊3000円以上はかかります。
その② 家が傷だらけになる
猫は狩りが大好きな動物です。
家の中でも狩猟本能が眠ることはなく、部屋のなかを走り、カーテンに飛びつきよじ登り、床や壁やソファをひっかきます。
事前に対策をしておかないと、あっという間にいろんなものがボロボロになります。
ラップトップパソコンなどにも飛び乗っちゃうから使った後は片付けてね。
その③ 留守をするときは気を使う
猫は高いところでも狭いすき間でも、どんなところにも上がってしまうし、入り込んでしまいます。
外出するときは、窓は全部しまっているか、ガスのスイッチにロックはかかっているか、出しておいて噛んだり、食べてしまったり、壊されて困るものはないかなど、とても気を使います。
また、ごみ箱や流しの生ごみなども、ニオイにつられて口にしてしまうので、これまたとても危険です。
知り合いの猫は飼い主の留守中にごみ箱をあさって、お肉が入っていたプラスティックのトレイをかじって食べちゃったの。病院で取り除いてもらって大変だったのよ。
その④ ドアや窓を開けっぱなしにできない
猫はちょっとのすき間から、ものすごい速さで外に飛びだしてしまいます。
元気なうちはドアの前に柵を付けるなどして、飛び出し防止をする必要があります。
また、外の風が気持ちいい、エアコンのいらない季節でも、窓を放つことができません。
網戸を閉めていても、滑りがよく軽いものだと前脚でひょいと開けられてしまいます。
うちの飼い主はガムテを数か所貼って網戸を開けられないようにしてるけど、がさつよね。
その⑤ 毛だらけになる
猫の種類によって程度に差はありますが、ものすごく毛が抜けます。
お掃除嫌いな人は部屋が毛だらけになります。
ふわふわの毛が舞い上がるので、アレルギー持ちの人や呼吸器が弱い人などは注意が必要です。
猫を飼って数年後にアレルギーの症状がひどくなり、飼えなくなったという話もよく聞きます。
換毛期は特にすすごいのよ
その⑥ 部屋が狭くなる
ケージやベッド、キャットタワー、爪とぎなど、猫用のグッズをそろえるとあっという間に部屋が占領されます。
特にケージやキャットタワーは場所をとります。
キャットタワーは絶対に必要ではないですが、高いところが好きな猫のために、どうしても買ってあげたくなるのです。
その⑦ トイレ(ウンチ)が臭い
家の中で飼う猫は、100%部屋の中でおトイレをすることになると思います。
最近の進化した猫砂の消臭効果のおかげで、オシッコのニオイはそれほど気になりませんが、ウンチの場合はかなり臭いです。
こんな当たり前なことをなぜ書くのかと言えば、里親募集の猫をトライアルで預かってみたものの、ウンチが臭いからという理由で施設に返した人がいたからです。
いやいや、驚きました。
家にいればすぐに片付けることができますが、仕事で夜まで片付けられないのであれば、それなりに臭います。
まあ、そんなことが嫌であれば、どの動物と暮すのも難しいと思いますが。
その⑧ 猫と過ごす時間を作る必要がある
猫は単独行動が好きだから、放っておけばいいとカン違いされがちですが、そんなことはありません。
猫も撫でたり、遊んでもらったりするのが好きです。
放っておくだけでは信頼関係も絆も生まれません。
自分のためだけに時間を使うのではなく、猫のために時間を割く必要があります。
その⑨ 外泊が難しくなる
これはけっこう大きな問題だと思います。
一人暮らしだと、自分以外に猫の面倒をみてくれる人がいないので、外泊は難しくなります。
犬の場合、通い慣れたドッグスクールや、動物病院のペットホテルに預ければ、そこのトレーナーさんやお医者さんに慣れているので特に問題はなく、もし急に具合が悪くなったときなども対処してくれるので安心でした。
しかし居場所を変えることに大きなストレスを感じる猫の場合、ペットホテルに気軽に預けることができません。
1泊くらいならペットシッターにお世話を頼めばいいのでしょうが、知らない人に留守の家に入られるのは抵抗がある人もいるでしょうか(私です)。
また、1日に2回、ご飯とトイレの世話にきてもらうだけでは、急病になっても対処してもらうことができないので不安です。
旅行好きの人や、たびたび泊りの出張がある人などは、なかなか難しいと思います。
その⑩ 睡眠不足、近所迷惑が心配
猫は猫は夜明けと夕暮れに活発になる「薄明薄暮性動物」(はくめいはくぼせいどうぶつ)です。
夜更けや夜中、明け方に起きて騒ぎ出します。
たまに激しく鳴くので何事かと起きて見に行くと、興奮しておもちゃで遊んでいたりします。
お腹が空けば何時であろうとミャーミャー鳴きます。
そんなわけで夜中と明け方に目を覚まし、また、軽やかな猫とはいえ、しんと静まり返った夜中に走り回る足音や鳴き声は大きく響くので、隣人に迷惑をかけていないだろうかと心配になります。
そんなわけで、猫と暮し始めてからほぼ寝不足です。
まとめ
一人暮らしで猫を飼う場合、当たり前ですが猫をお世話するのは自分だけです。
猫にかぎったことではありませんが、約15年もの長い間、動物を一人で面倒みるには覚悟が必要です。
飼い始めてから「やっぱり飼えない」ということにならないよう、あらゆる面から責任をもって最後まで猫を飼えるのか、考えてみてほしいと思います。
この記事では自分の経験も踏まえて、1匹飼いの場合を想定してデメリットに思われそうなことを紹介しました。
多頭飼いであったり、猫の年齢や、性格などによっては当てはまらないことがあるかもしれません。
これがすべてではありませんが、少しでもお役に立てばうれしいです。