犬も高齢になると運動機能を始め、さまざまな機能が低下していきます。
動きにくい室内はストレスになり、またケガを引き起こす要因にもなります。
逆に動きやすい家は、愛犬の寿命を延ばすことにもつながります。
愛犬が高齢になって体力が衰えてきても、楽に快適に過ごせる部屋作りのポイントを解説します。
滑りにくい床にする

滑りやすいフローリングや硬いタイルなどの床は、年齢に関係なくよくありません。
犬の足に負担がかかり、足を痛めてしまうこともあります。
また、床で滑って転んだり、痛い思いをしたことがある犬は、それからは歩幅を狭くし、転ばないように背中を丸めて慎重に歩いたり小走りしたりするようになります。
こうした姿勢をいつもとっていると、しだいに筋肉が凝り固まって痛みを引き起こす可能性があり、高齢になったときには痛みや身体のこわばりで体が動きにくくなり、いつも寝ているようになってしまいます。
犬が歩くスペースには、滑らず、足に負担がかからないマットやカーペットなどを敷いてあげましょう。ソファやベッドなどの家具に飛び乗る犬であれば、その周囲にもマットを敷いて、踏みきりや着地のときの衝撃を抑えてください。
リンク犬が歩くスペースには、滑らず、足に負担がかからないマットやカーペットなどを敷いてあげましょう。ソファやベッドなどの家具に飛び乗る犬であれば、その周囲にもマットを敷いて、踏みきりや着地のときの衝撃を抑えてください。
爪は定期的に切る
伸びた爪は犬が歩きにくくなる大きな要因です。
伸ばしっぱなしの爪は、「老人にハイヒールを履かせてアイスリンクを歩かせるようなもの」だという獣医師もいるほどです。
1カ月に1度を目処に、カットしてあげましょう。
犬が移動しやすいよう部屋はすっきりと

物が多く、散らかった部屋は、移動しずらいだけでなく、ぶつかったり、転んだりする可能性があり危険です。ドッグファーストで考えて、いらない家具や余計なものは置かず、部屋をすっきり歩きやすくしましょう。ぶつかったらケガをしそうな尖ったものや、するどい角の家具がないかも、チェックしてください。
必要ない階段は避ける
階段から転倒する犬は、高齢犬に限ったことではなく、若い犬でも階段から転げ落ちることはよくあることです。
高齢犬が骨折すれば若い頃より治りが遅く、長い間動けなくなれば、運動機能はどんどん低下していきます。その後のリハビリにも時間がかかり、歩くのが嫌になってしまう可能性もあります。
事故に備え、犬の部屋が2階にある場合は、高齢になってきたら1階に移してあげた方が安心です。
ご飯やお水の容器の位置を高くする

高齢になると、床に置いた食器から食べたり、飲んだりするのが難しくなってきます。
愛犬の体に合わせて、食べやすい・飲みやすい位置に食器を置いてあげましょう。
トイレの周囲に防水シートを敷く
高齢になるとトイレの間隔が短くなったり、場所がずれたり、外に連れ出すまでに間に合わなくなったりして、粗相も増えてきます。だからといってすぐにオムツに頼るのではなく(多くの犬はオムツを嫌がります)、できれば外に連れ出す回数を増やして、できるだけ自分で排泄させてあげてください。
トイレの場所にちゃんとできなくなることも増えてきます。
これは仕方がないことなので叱らないでくださいね。
トイレの周りに防水シートなどを敷いて、すぐに掃除できるようにしておくとよいと思います。
まとめ
高齢になると犬も人も、さまざまな機能が低下していきます。
生活しにくい部屋だとしても、犬にはどうすることもできません。
動くのに負担がかかりストレスのある家は、犬の健康に関わり、寿命にもつながってきます。
愛犬の身体機能を維持するためにも犬目線で住み心地の良い環境にしてあげましょう。