猫を初めて迎える場合、まず、なにを準備しておけばいいのかわかりませんよね。
私も近所で保護された野良ちゃんの里親になると決めたとき、そうでした。
そこで、猫を飼うときに基本的に必要なもの、あったらいいものを解説します。
基本的に必要なもの
猫と生活するうちに欲しいものが次々出てきますが、まず必要なものは次の8つです。

1.トイレグッズ(トイレ、トイレの砂、スコップ、トイレ袋)
お散歩に出てトイレを済ませる犬と違い、室内飼いの猫はトイレとトイレ用の砂が必要です(あと、排泄物をすくうスコップや排泄物を入れるビニール袋なども)。
トイレ
トイレの大きさは、猫の体長の1.5倍以上の大きさのものを。
猫の数プラス1個の数が理想です。猫が1匹なら2つ、2匹いるなら3つになります。
猫はトイレに入ると砂のニオイを嗅いでから排泄し、その上に砂をかけます。
うちの猫は排泄するまでにくるくる回ってかがむ場所を決めます。
トイレが小さすぎるとこうした行動が行えないし、排泄物がはみ出してしまうこともあります。
また、トイレの入り口は入りやすく浅くなっているものがおすすめです。
トイレのタイプには、シンプルな箱型のものやドーム型、システムトイレなどいろいろあるので、猫ちゃんの好みや手入れのしやすさなどで決めましょう。
私は最初、システムトイレを使っていましたが、愛猫がシステムトイレ用のチップタイプの砂が苦手なようなので、今は簡素なボックスタイプを使っています。
トイレの砂
猫のトイレの砂には、一般的に鉱物系、紙系、オカラ系、木系、シリカゲル系の5つの種類があります。それぞれ特徴が異なり、メリット・デメリットがあるので、飼い主さんがいいと思うものを使ってみながら、猫ちゃんの好みを探っていきましょう。
2.キャットフード
できるだけ猫の性質(ネコは90%肉食です)や年齢、体調にあった良質のキャットフードで、総合栄養食となっているものを選びましょう。
※総合栄養食とは、猫が日常生活を送るうえで必要なミネラルやビタミンがバランスよく含まれたフードです。パッケージに「総合栄養食」と表記されています。

フードにはカリカリのドライフードとウエットフードの2つのタイプがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
ドライフード
<メリット>
・きちんと密閉して保管すれば、そのままの質で長持ちする。
・ウエットフードに比べると歯石がつきにくいと言われている。
・ウェットフードと比べると価格が安い。
<デメリット>
・水分が少ない
猫に多いのは、泌尿器系の腎臓病です。膀胱炎や結石にもよくかかります。
この主な原因として、猫は水をあまり飲まないことがあげられています。
泌尿器系の病気にかからないためには水分をたくさんとって、体の老廃物を尿として出すことが大事です。
ドライフードでは食事から水分をとることができないので、水を十分飲むよう、注意が必要です。
ウェットフード
<メリット>
・水分が多い。
・嗜好性が高い
<デメリット>
・長持ちしない
・価格が高い
双方のメリット・デメリットを生かしつつ、愛猫の好みや食欲、体調などに合わせて選んでください。
ドライフードとウェットフードを混ぜて与えている方も多いようです。
3.食器
食器は猫の体に合わせて、大きさや高さなど、食べやすい形のものを。
底が浅めで丸い形のものだと食べやすく、食べ物が食器の角に溜まって残ることがないのでお勧めです。
また、猫は食べる前や食べ残した器に砂をかけるような行動をすることがあるので、安定感のある器にすると、ひっくり返されにくくなります。

髭は、猫にとって大事なセンサーです。水がつくのを嫌う子も多いので、水用の容器は飲み口が大きいものにすると、髭を濡らさずにすみます。
す。
4.キャリーケース(キャリーバッグ)
猫の外出先として一番多いのは動物病院でしょう。
爪切りや検診など、病気以外でも動物病を訪れる機会は多いものです。
猫ちゃんが居心地がよさそうなもの、飼い主さんが運びやすいキャリーケースを選んでください。
トートバッグのような簡易なものは、運ぶのには楽ちんです。ただ、動物病院で診察をするときには、箱型のしっかりとした作りで上のふたが開くタイプだと、キャリーケースの中で診察や爪切りなどをしてもらうことができ(診察の種類にもよります)、猫ちゃんに負担がかかりません。
震災に備えて、落下物から守ってくれる、避難しやすい、避難場所でもハウスの代わりになるといったことも考慮して決めましょう。
5.ケージ(2段または3段)
猫が中に入ってご飯を食べられ、くつろげる大きさの(2段、もしくは3段ケージ)が必要です。
場所をとるし、ケージに入れるのはかわいそうだと考える人もいるようですが、私の経験では絶対にあったほうがいいと思います。
その理由として、まず、家に迎えて最初のうちは、ケージの中で過ごさせ、少しずつケージの家に馴らしていくことが必要だからです。
次に、猫はとても好奇心旺盛です。新しい場所ではいろんなものを口にして、飲みこんだりかじったりしてしまいます。小物や植物、電気コード、人の食べ物など、猫にとって危険なものは想像以上に多く、命にかかわることもあるので油断ができません。
といって、猫が食べてしまいそうなもの、飲みこんでしまいそうなものを部屋から完璧に排除することは不可能です(猫だけの広い部屋を用意してあげられるなら別ですが)。
さらに、ケージは猫にとって安心してくつろげる場所になります。臆病だったり、人に警戒心を抱いていたりする猫は、いきなり外に出してもクローゼットの中や家具の裏などに隠れて出てこなくなってしまいます。猫が安心して過ごせるためにも、留守のあいだの事故から守るためにも、ケージは必要です。
私も、2段ケージは場所をとるので、少しして猫が部屋に慣れたら片付けてしまおうと考えていました。でも、好きな時に自分からケージのなかのハンモックに入ってリラックスしているので、そのままにしています。
6.ベッド
猫が落ち着けるベッドを用意しましょう。
警戒心が強い猫は、ドーム型で入り口が小さく、身体がすっぽり隠れるものを好む子が多いようです。
7.爪とぎ
猫は頻繁に爪を研ぎます。これは習性なので止めることはできません。
爪とぎを置いておかないと、あっという間に部屋がボロボロになってしまいます。
床に置くタイプや壁に立てかけて置くタイプなどいろいろあるので、いくつか置いておくと、壁や家具での爪とぎを防ぐことができます。
8.おもちゃ
一人遊びできるものや、一緒に遊べるじゃらし系のものなど、いくつか用意してあげましょう。
猫の狩猟本能は、野生の猫と変わりありません。ネズミのおもちゃを生きたネズミに見立てて、前脚ではじいては追いかけ、ひとりで上手に遊びます。
また、飼い主さんがじゃらし系のおもちゃで誘導して一緒に遊べば、飼い主さんと猫ちゃんの関係も深まります。
おもちゃは、猫の狩猟本能を刺激し、運動不足やストレス解消に欠かせないツールです。
徐々にそろえていきたいもの
他にも猫と一緒に暮らしているうちに、揃えたいものが出てきます。
・ブラシ
ブラッシングで抜け毛を取り、被毛をきれいに保ちます。
・キャットタワー
猫は高いところに上るのが大好きです。キャットタワーは必需品といってもいいかもしれません。
・脱臭機
家の中で排泄するので、お部屋のニオイが気になります。
脱臭効果の点では、空気清浄機よりも脱臭機の方が高いようです。
・爪切り
爪切りのために動物病院に行くのは、時間もコストもかかります。
爪切りを用意して、少しずつ自分で切れるようにしていけるといいですね。
まとめ
いかがでしたか?
新しい家族を迎えるときにはいろいろなものが必要になりますね。
愛猫にベストなものを選ぼうと思っても、実際に一緒に暮らしてみないと、何が猫ちゃんにとって最適なのかわかりません。
最初からうんとお値段が高いものを購入しても「使ってくれない!」なんてことは”猫あるある”なので、お手頃なものをそろえて、徐々に買い替えをしていくといいと思います。
それでは、皆さまの猫ちゃんとの幸せな暮らしを祈っております!