犬も年をとるとさまざまな老化現象が起こります。
そのなかでもわかりやすいのが、筋力の低下だと思います。
足取りが遅くなる、あまり歩けなくなる、階段の上り下りができなくなるなど、
さまざまな症状が起こります。
歩くのが困難になって大好きなお散歩に行けなくなれば、ますます筋力が衰えるだけでなく、
刺激がなくなり、気持ち的にも老化してしまいます。
犬のQOLを保つためにも、足の筋肉を維持することはとても大切です。
かといって、犬は人間のようにジムに行ったり、自ら筋トレに励んだりすることはできません。
また、シニア犬に無理な運動をさせれば膝や腰を痛めることもあるので注意が必要です。
それでは、高齢犬が筋肉を保つためにはどのようにしたらいいのでしょうか。
この記事には広告が表示されます。
適度なお散歩と、無理のない軽~い筋トレ
犬にとってお散歩は、単なる運動だけではありません。
多くの刺激を受けられる、身体にも心にも、とても大切なものです。
年をとるとよく寝るようになりますが、お散歩の時間になったら起こして、無理のない範囲でできるだけ外に連れ出してあげましょう。
一度に長く歩くのが大変そうであれば、短い距離で回数を増やすこともよい方法です。
お散歩コースもちょいちょい変えてあげましょう。
いつも歩いている道から違うコース歩くことで、新しい刺激を受けられます。
アスファルトの道だけでなく、公園の土や草の上、川原の石の上など、違う感触の上を歩けば足裏に違う刺激を受け、筋力アップにもつながります。
また、坂道や階段も、筋トレには有効です。ただし、絶対に無理はしないこと。
特に足腰に問題を抱えている子は、悪化しないように気をつけましょう。
体重管理にも気を配る
犬は4足歩行ですが、4本に均等に力がかかっているわけではありません。
前脚で6~7割、後ろ足で3~4割を支えています。
つまり多くの体重を前脚で支えているのです。
後ろ足から弱ってくるのはこのためです。
後ろ脚に踏ん張りがきかなくなれば立ちあがることも排泄も困難になってきます。
特に身体の大きな犬は足が衰えると自分の体重を支えきれなくなりますので、体重管理も大切です。
高齢になると新陳代謝が落ちてきます。それに加え、運動量が減ってくるので、若い頃と同じ食事をしていると太ってしまいます。
とはいえ、たんぱく質など必要な栄養素を減らすことはNGです。
高齢犬に合った食事に変えて、体重管理をしっかり行いましょう。
逆に、高齢になってあまり食べられなくなる犬もいます。その場合には、少量でも栄養補給できるものを上げてください。
年齢や健康状態によって必要な栄養素が変わってくるので、どのようなフードをあげたらよいか、獣医師に相談してみるといいでしょう。
サプリメント
オメガ3脂肪酸は抗炎症作用があり、筋肉の健康をサポートしてくれます。
また、グルコサミンやコンドロイチンのサプリで関節ケアをすることも、脚の健康のためにはおススメです。
サプリメントは有効性がないという人もいるけど、僕はサプリメントを食べ始めてから、お散歩の途中で歩けなくなって、座り込むことがなくなったよ。
ハイドロセラピー
ハイドロセラピーとは、水中で行うリハビリテーションのひとつです。
特にプールの中で水中歩行器を使った水中トレッドミルは、高齢犬の筋力維持が期待されます。
マッサージ
体をあまり動かさなくなると、筋肉や靭帯が硬くなっていきます。
そして、靭帯が硬くなると可動範囲が狭くなり、ますます動きづらくなってしまいます。
人の場合は自分でストレッチをして筋肉や靭帯を柔軟にすることができますが、犬の場合はそうもいきません。背中や足の筋肉や靭帯をマッサージで緩めてあげると、動くのが楽になるでしょう。
マッサージで刺激を与えることで、足の感覚を取り戻すし、歩けるようになる子もいます。
毎日の愛犬のケアに取り入れてみてください。
まとめ|犬のいきいきライフに足の健康は欠かせない
愛犬がいつまでもイキイキと生活するために、脚の健康は欠かせません。
高齢になってから慌てて運動をさせて、筋力アップを目指すのは至難の業です。
できれば若い頃からお散歩や運動、食事管理に気を配り、愛犬の筋力を維持してくださいね。