犬の高齢っていつから? 犬の老化現象に早く気づいてあげよう

犬は人間の何倍ものスピードで年を取っていきます。

人間のように「しんどい」「関節が痛い」など言葉に出さないので老化の変化に気づいてあげられず、知らないうちに無理をさせている場合もあります。

若いころと変わらず元気に見えても、年をとるごとに確実に老いています。
愛犬の老化に合わせて、過ごしやすい環境にしてくことが大切です。

犬の老化現象はどのように現れるのか、また、犬が高齢になったら気をつけてあげたい生活の工夫についてご紹介します。
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犬の高齢期っていくつから?

犬が高齢犬とされる年齢は犬種や大きさによって異なります。

また、犬の年齢の換算法はいろいろあるようですが、人間の60歳に当たる年齢の目安は以下になります。
個体差はありますが、これくらいの年齢を過ぎると少しずつ老化のサインが現れます。

【高齢期の目安】

  • 小型犬(体重約9.1kg以下):11歳頃から
  • 中型犬(~22.7kg):10歳頃から
  • 大型犬(~45kg):9歳頃から
  • 超大型犬(体重41kg以上:7~8歳頃から

参考:American kennel club How to Calculate Dog Years to Human Years

人間もそうですが、60歳はまだまだ元気です。

特に犬は毛が生えているので、顔にしわやシミ、たるみなどが見えないこともあり、高齢期に入ったすぐの頃は変化を感じない場合が多いと思います。

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人間の何倍もの速さで犬は老化する

しかし、犬は人間の4倍から7倍くらいの速さで年を取ります。
高齢期を過ぎると年ごとに様々な老化現象がみられるようになり、「急に老いた」ように感じます。

我が家の愛犬は12歳を過ぎたあたりからドドドっと老化現象が現れて、その変化に最初は気持ちがついていけませんでした。

それでは犬が高齢になるとどんな老化のサインが現れるのでしょうか。

筋力の低下

年をとると筋力が衰えていきます。
特に中型以上の大きな犬は、筋力の衰えが顕著に現われることが多いようです。

たとえば、
・あまり歩きたがらなくなる
・歩くスピードが遅くなる
・階段を嫌がる
・これまでさっと飛び乗っていたソファに飛び乗るのに失敗する
・しゃがむのを嫌がる
・足がプルプル震える
 
などです。

また、歩けなくなる、あまり動かなくなるのは、心臓疾患など内蔵の問題や、関節炎、パテラ(膝蓋骨脱臼)などが原因かもしれません。

愛犬の状態をよく観察してあげて、おかしいと思ったら、すぐに獣医さんにみてもらいましょう。

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目が悪くなる

加齢によって犬も視力が衰えます。

モノにぶつかりやすくなったり、反応が遅くなったり、踏み込む場所がずれてベンチに飛び乗るのに失敗するなどしたら、あまり見えなくなっているせいかもしれません。

散歩のときには、障害物や段差などに注意してあげましょう。

モン
モン

スマホを見ないで僕たちをちゃんと見ていてね。
友達わんこは溝にはまって骨折しちゃって大変なことになったよ。

また、加齢による白内障も多く発生します。
初期ではわかりづらく放っておきがちですが、進行して目が白く濁っていくと失明する恐れもあります。

根本的な治療は外科手術になりますが、老犬での手術はリスクも高くなるので健康診断で早期発見することが大切です。

聴力の低下

犬も年をとると聴力が衰えてきます。

呼んでも振り向かない。
いつもならすぐに反応する音にも気付かない。

そんな様子が増えたら、耳が悪くなっている可能性があります。

モン
モン

無視しているわけじゃないよ。聞こえないんだよ。

音に気付けないので、見えない場所から急に触るとびっくりしてしまいます。
怖くてとっさに噛んでしまうこともあるので、触れるときには静かに近づいて、手が見える場所からそっと触れてあげましょう。

また、散歩のときも、音に気付かず飛び出してしまうこともあるので注意が必要です。
リードは短めにしっかり持って、危険から守ってあげてくださいね。

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活気がなくなり、遊びたがらない、散歩に行きたがらなくなる

若い時のような好奇心がなくなり、また体力も衰えてきて、動くことが面倒、しんどくなってきます。
視力や聴力の低下によって刺激が薄れることも、活気がなくなる要因のひとつ。
積極的におもちゃで遊んだり、お散歩をせがんだりすることも減ってきます。

新しいおもちゃをあげたり、いつもと違う散歩コースを歩いたり、刺激を与えられるように工夫してあげましょう(ただし、体の状態を考えて、無理な運動や過度な散歩はしないように)。

寝る時間が増える

体力が落ちたり、周りのことに興味がなくなったりすることで、寝る時間が増えていきます。
食欲があり、起きているときはいつも通り元気であれば、散歩の時間は起こしましょう。

あまり食べなくなる

運動量が減ってお腹が空かなくなる、消化機能の低下、歯が悪くてよく噛めないなどの理由から、犬は年をとると食欲が減る傾向があります。

味覚や臭覚の衰えも食欲減退の要因です。

また、逆に急に食欲旺盛になるのも老化のサインです。

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食事の好みが変わる

食べ物の好き嫌いが激しくなる傾向があり、昨日まで食べていたフードを急に食べなくなったりすることも。
温めたりお湯でふやかしたりすると匂いが強くなり、食欲をそそることができるかもしれません。
「お腹が空いたら食べるだろう」と放っておかず、しっかり食べられるよう工夫してくださいね。

また、食べないのは食欲がないのではなく、歯槽膿漏や歯肉炎など、口の中に問題があることもあるのでチェックしましょう。

老犬になって歯槽膿漏がひどく、食欲はあるのに口の中に何も入れられなくなってしまった犬がいました。
高齢で手術をすることもできず、食いしん坊で食欲はあったのに点滴になってしまい、飼い主さんは「もっと早く処置をしていたら」と後悔していました。

お漏らしをするトイレが間に合わなくなる

高齢になると尿道の周りの筋肉が衰えることで、ちょっと力を入れるとオシッコも出てしまうことがあります。

また、踏ん張る力が弱るとオシッコをちゃんと出し切れず、膀胱に残った状態なので、またすぐに行きたくなります。

膀胱にためられるオシッコの量も減ってくるのでおしっこの回数が増え、おトイレやお散歩で外に出るまで間に合わないことも出てきます。

モン
モン

我慢できなくなっちゃうんだ

その他、膀胱炎や尿路結石など泌尿器系の病気や、ホルモンや神経系の病気、認知症の疑いもありますので、「老化」のせいと決めつけないで獣医さんに診察してもらいましょう。

認知症の症状が出る

犬も人間と同じように年をとると認知症になります。

  • お散歩で道がわからなくなり、同じ道を行ったり来たりする
  • 部屋の中をウロウロ歩きまわり続ける
  • 円を描くようにくるくる回る
  • 狭いところに頭をつっこんで出てこられない・
  • おもらしをする
  • 夜中に吠える、

などの行動が現れたら、認知症の可能性があります。

ただし、認知症以外の脳の病気が原因のこともあるので、行動がおかしいなと思ったら獣医さんに診てもらいましょう。

ほかにも、怒りっぽくなる、怖がりになるなど、さまざまな変化が起こります。

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シニアになったら気を付けてあげたいこと

行動によく注意する

今まで平気だった音やモノに怖がって急に走り出したり、吠えたりすることがあります。
また、仲良しだった犬にも攻撃的になることも。

お散歩のときは常に様子を見守ってあげてください。

部屋の中では狭いところに挟まって動けなくなっていたり、動きたいのに立てなくなったりしていることがあるので、注意が必要です。

滑らないようにする

筋力が弱ってくると踏ん張る力がないので滑りやすくなり、立ち上がるのも難しくなります。
滑りやすいフローリングはケガのもとなので、マットやカーペットを敷いてあげましょう。

また、滑り止めがついた靴下を履かせ足り、お散歩のときには滑りにくい靴を履かせることも有効です。

高齢になって歩く量が減ると、爪や足裏の毛が伸びてしまいます。
よけいに 滑りやすくなるので、定期的にカットしてあげましょう。

動きやすい環境にする

老犬になると目も耳も筋力も衰えるので、できないことが増えてきます。
できるだけ犬が動きやすい部屋にしてあげましょう。

  • いつも使っているソファやベッドにはスロープやステップをおいてあげると、上り下りが楽になります。
  • 隙間に頭を突っ込んだまま動けなくならないよう、隙間はふさいでおきましょう。
  • 水やご飯の食器は床ではなく、台に乗せてあげると食べやすくなります。
    犬によってちょうどいい高さが違うので、食器台よりも雑誌などを重ねて、愛犬にあった高さに調節するとよいでしょう。
  • 食器やトイレなど、いつも使っているものの場所が変わると迷ってしまうので移動しないこと。
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体温管理に気を配る

高齢になると身体が冷えやすくなるので、室温の管理や、寒い時期のお散歩にも気を配ってください。

怖がらせないよう、そっと接する

聴力も視力も落ちて「よく聞こえない」「よく見えない」状態になるので、いきなり触られるとびっくりしてストレスです。

恐怖からとっさに噛みついてしまうこともあるので、触るときにはそっと近づいて、見えるところから優しく声をかけて触ってあげましょう。

触れあう時間を十分にとる

老いてずっと寝ているからと、そのままにしないこと。

関心を引きそうなおもちゃで誘って遊んであげたり、声をかけたり、撫でたりして、コミュニケーションをとりましょう。

お散歩は、高齢犬にとっても大切です。

筋力を維持するためだけではなく、ほかの犬や人と会うこと、地面を踏む足の感触、におい、音、すべてが刺激になります。

感覚や興味を刺激することは認知予防にもなり、また、昼間に身体を動かすことで、夜の寝つきもよくなります。

定期健診と、おかしいと感じたらすぐに診察を

定期健診で体の状態をしっかりチェックしておくと安心です。

また、犬は痛くてもつらくても、言葉で教えてくれるわけではないので、日頃から犬のようすを注意深くチェックして、おかしいなと感じたらすぐに獣医さんに診てもらいましょう。

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まとめ

犬も高齢になると様々な変化が出てきます。
愛犬の老化に早めに気づき、高齢になっても過ごしやすい快適な環境を作ってあげましょう。
そして、できるだけ長く、楽しく、一緒の時間を過ごしてくださいね。

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