まず、どうでもいい前書きですが、これまで私は自分から猫と暮らそうと考えたことがありません。
「自分からは」というのは、隣家の猫が、なぜか朝から夜寝る時間までうちに居ついていたり、ルームメートの猫が、なぜかずっと私の部屋で過ごしたりという、受動的理由で猫と過ごしていたことはあったからです。
そして今回も、とあるきっかけで猫を一時預かりすることになりました。
6カ月の予定でしたが里親さんが見つからず、気づけば1年5カ月目に入っています。
これまで犬についてはいろいろと勉強してきましたが、猫についてはまったく何も分からない状況でした。
というか、過去形ではなく、今でもよくわかりません。
そこで、猫について少し調べてみたら驚くことばかり。
猫好きの人、猫と暮している人はすでに知っていることかもしれないですが、私が驚いた「猫の事実」を紹介したいと思います。
今回は、猫の視覚と聴覚についてです。
犬を飼う人は減る一方で、猫を飼う人は23万匹増えた
まず、猫自体の話の前に、猫を飼う人が急増していることに驚きました。
ペットフード協会が2023年に発表した「犬猫飼育実態調査」の結果によると、犬の推定飼育頭数は、前年度に比べて20万匹も減って684万4000匹。一方、猫の推定飼育数は906万9000匹で、なんと前年度から23万匹も増えたそうです。
犬より220万匹以上も多くなります。
その理由は想像するに、猫は散歩をしなくていい、飼い主にべったりの犬と違って、猫は放っておいても、長時間留守番させても大丈夫(個人的には大丈夫だとは思わないのですが)など、犬より手がかからないイメージがあるのでしょうか。
だから、高齢者の方や、共稼ぎで留守にしがちな方にとっては、「犬は無理だけど、猫なら」という人も多いのではないかと思います。
もちろん、純粋に猫が好きというのが一番の理由だとは思いますが。
猫の瞳孔は暗くなると最大300倍に広がる
猫や犬など、夜行性の動物には眼球の裏にタペタムという輝板があります。
タペタムはわずかな光を利用して、暗い場所でも活動できるようにするためのもの。
眼球の中に入ってきたわずかな光をタペタムで反射させて、眼球の中を明るくしているのです。
夜行性の動物の目が暗闇で反射して光るのは、このタペタムのためなんです。
そして、眼球の中に光を入れる調節をしているのが瞳孔です。
明るい昼間は狭めて、暗くなると広げて光を取り入れます。
昼間は細くなっている猫の瞳孔は、暗くなるとわずかな光も取り入れようと、最大300倍まで広がります。
ちなみに人間は最大15倍までしか広がらず、同じ夜行性の犬でも猫のようには広がりません。
猫が暗い中でも俊敏に動き回れるのはこのおかげです。
また、顔を動かさないで見える範囲も人間より広いそうで、これも俊敏に動ける要因でしょう。
猫の耳はまるでパラボラアンテナ、数センチの誤差で音をキャッチ
猫の耳ってよく動きますよね。
猫は、左右の耳を片方ずつ、前後、左右に動かすことができるおかげで、ものすごい速さで離れた場所の音を認識できます。
猫の聴覚は、人間よりはもちろんのこと、犬よりも優れています。
耳介が180度回るおかげで、わずか100分の6秒(瞬きよりも速い)という速さで最大1メートル離れたところから数センチの誤差で音の発生場所を特定できる。また、微妙な音の違いを聞き分け、全音の10分の1の違いがわかるという。
引用:ネコと人の共生の歴史「猫大全史」君たちはなぜそんなに愛されるのか(日経BPムック)
まとめ
今回は猫の優れた視覚と聴覚について紹介しました。
猫には可愛いルックスを超えて、驚くべき能力がいろいろあるようで。
今後もさまざま紹介していきたいと思います。