ペット保険は本当に必要? 加入したほうがお得?

犬を家族に迎えると、多くの人が「ペット保険に入ったほうがいいのかしら」と考えます。
でも、「本当に必要?」「保険料金に見合うのかしら」などとなどと考え、迷ってしまいます。

私も、私の周囲の犬友さんもそうでした。
そこで、改めてペット保険のメリットや、注意点について調べてみました。

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ペット保険について

実は加入率はまだ低い

ペットと暮らしている方なら、一度は耳にしたことがあるだろう「ペット保険」。
しかし、実は日本でのペット保険の加入率は10%前半だそうです。
これは、人間と比べて寿命が短いペットにどれくらい保険が必要なのか、推測しづらいことや、ペット保険についてよく分からないといったことが理由ではないかと考えます。
ただし、ペット保険の加入率は右肩上がりの傾向で、今後、着実に需要が増えていくようです。

ペット保険は掛け捨て

ペット保険で気になることのひとつは、どういったことをカバーしてくれて、どれくらい補償してくれるのか、ということです。

ペットに関わる費用はさまざまあります。
治療費以外でも、ワクチンや健康診断なども補償対象なのか。
もし大きな手術が必要になり、莫大な手術費がかかった場合、全額補償されるものなのか、など。

犬の保険はすべて掛け捨てなので、ついつい「元は取れるのか」なんて考えてしまいます。
しかし、以前FPさんに、「そもそも保険とはそういうものではありません」と叱られました。

「保険」とは、「元がとれる、とれないではなくて、もしもの時にサポートしてくれる、安心材料、お守りみたいなものだ」と。
おっしゃる通りです。
とはいっても……。
毎月支払う保険料はそれなりに負担がかかるし、フードやグッズ、おやつなど、医療費以外でもかかる費用は多いので、特に加入する大きなメリットがないなら、無理に加入したくはないというのが本音でしょうか。

ということで、ペット保険が必要だと思われる理由は何か見ていきましょう。

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ペット保険が必要だと思う理由

ペット保険の魅力は、なんといっても診療費をカバーしてくれること。
長引く病気や万が一の大きな手術のきにも安心です。

高額な診療費や手術費がカバーされて安心

人の場合、通常は健康保険に加入しているので、診療費には保険がききます。
しかし、ペットの場合はすべて自由診療なので、全額自己負担です。
つまり、診察費も治療費もお薬代も高くつきます。

大したことでなくても、動物病院で診てもらうと数千円程度、掛かってしまいますよね。
かといって些細なことでも診てもらわないと「大丈夫かしら」と不安になるものです。

ちょっとした病気やケガの治療費なら、まあ保険がきかないからこれくらいは仕方がないかと思って支払いますが、もし大きい、もしくは長引くケガや病気の治療や手術が必要になった場合には、数十万円から、場合によっては数百万の多額の費用がかかります。

「お金がないから手術や治療はできない」なんて選択は、大事な家族にしたくありません。

こうしたもしもの場合に備え、月々堅実に保険料を支払っておけば、いざというときの治療費や手術代を補償してもらえるので安心です。

ちなみに私の周りでは「愛犬の手術に数百万円かかった」という方が2人いました。
こういう話を聞くと、やはり保険に入っていたら安心だなと感じます。

ペットが長寿になった分、医療費もかさむようになった

ペットの寿命は昔に比べて大幅に延びており、その分、動物病院にかかる機会や費用が増えています。
特に10歳を超えてシニア期になると、急にいろいろな症状がでてくるものです。人間と同じですね。

そして人の保険と同様、ペット保険にも加入できる年齢に制限があります。
仔犬のうちから将来のことを考えて、健康なうちに加入しておけば、終身で継続更新もできます。

賠償責任や火葬、葬式代も補償してくれる

ペットとの、特に犬との長い暮らしの中では、予期せず他人のものを壊してしまったり、誰かを噛んで傷つけたりすることがあるかもしれません。
そんなときのために、賠償金も補償してくれるプランを特約でつけることもできます。

また、愛するペットが亡くなった時にもお金はかかります。

火葬費やお葬式代が保障される特約を付けておけば費用を心配せずに、ペットとの最後のお別れを余裕をもって行うことができます。

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ペット保険で注意したいこと

ここまで見てみると、ペット保険はいいことばかりのように思えますが、デメリットもあります。
加入する前に補償内容、請求条件などを必ず確認しましょう。

いろいろ制約がある

ペット保険に加入しておけば、「いざというときに安心!」です。
とはいえ、新規契約対象年齢や健康状態など、保険によって制約や条件がさまざまあるので、加入の際は各社の保険をよく調べて比較し、自分のペットに一番合う保険を選びたいですね。

保障プランはいろいろ

ペット保険に加入したら、動物病院でかかったどんな費用も補償してくれるわけではありません。
手術や入院について補償するプラン、通院での費用を補償するプラン、手術、入院、通院のすべてをカバーするフルカバープランなどがあり、料金が異なります。

保険料が安いからと加入してみたら、通院については補償がないプランだった! ということにならないように、補償内容と保険料金を照らし合わせて選びましょう。

保険料は年をとると上がる

ペット保険は通常、1年更新です。
そして、年をとるごとに上がります。
値上がりの時期は1年ごとや、3歳や5歳、7歳など、特定の年齢になったときに上がり、保険会社や保険の種類によって異なります。

最初は保険料が安くても、たいていその後ぐっと上がるので注意してください。
急激な保険料の値上がりに対応できず、途中でやめてしまう人もいます。
加入する前にいつ、どれくらい上がるのか、確認しておくことが必要です。

持病や既往歴、指定の病気にかかっていると加入できない

人の保険と同様に、ペット保険も持病や既往歴などがあると、加入できない場合が多くなります。
原則、保険会社では加入前に審査を行い、その審査に通らなければ加入することができません。
ただし、これは保険会社によって違うので、1社がだめでもほかに当たって探してみるといいでしょう。

高齢になると加入が難しい

10歳以上の犬でもペット保険に加入することはできます。
逆に8歳から加入可能なシニア向けの終身プランもありますが、通常、新規で加入するには8歳から12歳位までの年齢制限が設けられています。
ペット保険の加入を考えているのであれば、年齢制限があることを覚えておきましょう。

持病や既往歴があると加入できない

ペット保険は原則、健康であることが条件になっているため、病気になってからではペット保険に加入できません。
また、今は症状がなくても、持病や既往歴によっては加入できないものもあります。

加入できない持病・既往歴のケース例

・悪性腫瘍
・肝硬変(肝線維症)
・慢性腎臓病 
・糖尿病 
・副腎皮質機能低下症(アジソン病)
・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
・甲状腺疾患
・免疫介在性血小板減少症
・免疫介在性溶血性貧血
・巨大結腸症
・巨大食道症(食道拡張症)
・特発性てんかん
・水頭症 など

すべての病気やケガの治療に対応できるわけではない

保険会社によって保険適用外の病気やケガがあります。
いざ病気になって補償してもらおうと思ったのにだめだった、ということにならないよう、事前に確認しておきましょう。

保険適用外で多い病気やケガ

・椎間板ヘルニア
・膝蓋骨脱臼(パテラ)
・歯科疾患

ワクチンや避妊・去勢手術は補償されない

仔犬や子猫を家族に迎えて、最初に行う手術で多いのが、避妊・去勢手術ですが、これらは保険適用外です。
また、定期的な費用として負担になるワクチン接種や健康診断、サプリメントなども補償されません。

窓口精算できない保険が多い

保険金の請求方法には「窓口生産」と「後日清算」の2通りあります。

窓口生産は、生産時にペット保険証を動物病院の窓口に提示して、補償額を差し引いた自己負担額だけ支払えばいい方法です。
簡単だし、治療費を建て替える負担もないのでとても楽です。
ただし、窓口清算に対応している保険や動物病院は限られおり、どこでも利用できるわけではありません。
清算時に慌てないよう、注意してくださいね。

後日清算は、いったん自己負担で全額支払った後、領収書や支払明細書、保険金請求書などの必要書類を用意して、書類に必要事項を記入し、保険会社に郵送、またはオンラインで送ります。
保険会社の審査で問題なければ、その後、保険金が振り込まれます。
振り込みまでの期間は保険会社によって異なりますが、だいたい1カ月程度です。
いったん自分で治療費を建て替えなくてはならず、書類を作って送るのも手間ですが、どこの動物病院でも利用できるので安心です。

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まとめ

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結局、ペット保険に加入するかどうかは飼い主さんの考え方次第です。

掛け捨てでも、「ペットのもしもの時に備えて入っておく」のか、もしくは「病気になるかケガをするかわからないから加入しない」のか。
正直、高額な治療費や手術代がかかったとしても、問題なく支払える余裕があるのなら、掛け捨てのペット保険に入る必要はないと思います。
また、月々の保険料の支払いがきついのであれば、できる範囲でペット預金をしておくという方法もあります。

私の場合は悩みながら結局加入しませんでしたが、10歳を超えて急に様々な治療が必要になり、手術もしたので、8歳位に入っておいた方がよかったかなあという気もしています。

いずれにしても、加入の際は各保険会社の補償内容や制限、条件などをよく見て比較し、決めてくださいね。

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