犬に洋服を着せるのはなぜ? 可愛い? かわいそう?

洋服を着たワンちゃんを多く見かけます。
お洒落な洋服に「かわいい!」と思う人もいれば、「かわいそう」だと思う人もいます。
単なるファッションで洋服を着せている飼い主さんもいますが、
犬に洋服を着せる理由は、犬の体のため、周囲への配慮など、いろいろあります。
そこで、なぜ犬に洋服を着せるのか、その理由やメリットについて説明します。

犬に洋服を着せるのは、可愛く見せたいだけじゃないんですよ。

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犬に洋服を着せる必要はあるのか

犬に洋服を着せることが必要かといえば、「はい」でもあり「いいえ」でもあります。
愛犬に洋服を着せていると、飼い主の自己満足的な理由で着せているのだと思われ、冷たい目で見られることもあります。
でも、犬種の特徴や環境、健康状態によっては、洋服を着せた方がいい場合もあるんですよ。

それでは、犬に洋服を着せる理由について見ていきましょう。

犬に洋服を着せる理由

① 寒さや暑さから守る
「犬なんだから寒いのも暑いのも平気だろう」と言う人もいますが、被毛のタイプや原産地の気候によって、寒さや暑さに弱い犬もいます。

それに、特に近年の夏の暑さは猛烈です。
犬にも、気候に合わせて洋服を着せることが必要になってきています。

また、犬は原産地の気候に合わせて「ダブルコート」と「シングルコート」の2つの被毛タイプに分かれていて、この被毛のタイプによって暑さや寒さへの対応力が違ってきます。

・ダブルコート
ダブルコートは硬くてしっかりとしたオーバーコート(上毛)と、ふわふわと細くて柔らかいアンダーコート(下毛)の2種類の毛が生えています。
下毛のアンダーコートは保温性が高いので、ダブルコートの犬は寒さに強いといえます。
原産地が寒い地域の犬種の多くがダブルコートなのは、このためです。
ただし、逆に暑さは苦手です。

ダブルコートの犬種
  • シベリアンハスキー
  • ゴールデンレトリーバー
  • 秋田犬
  • 柴犬
  • ポメラニアン 
  • サモエド
  • 秋田犬 など

・シングルコート
一方、シングルコートは、オーバーコート(上毛)しかないタイプです。
アンダーコート(下毛)がない分、寒さに弱くなります。

シングルコートの犬種
  • プードル
  • マルチーズ
  • ボクサー
  • イタリアン・グレイハウンド
  • ドーベルマン
  • ミニチュア・ピンシャー など

また、体が小さい小型犬や、体が細い犬種、体温調節が難しい仔犬や高齢犬も寒さに弱くなります。

こうした寒さに弱い、暑さが苦手な犬たちに服を着せることで、防寒対策や熱中症対策をすることができるのです。

② 身体を保護する
服を着せることで、ケガや皮膚病、手術後の患部が傷つかないようにカバーしたり、犬が患部をなめたり搔いたりするのを防ぎます。
また、ノミヤダニ、蚊などからも皮膚を守ります。
服は、体や皮膚を守るために重要な役割を果たすのです。

③ 抜け毛を防ぐ
服を着せて、抜け毛が落ちることを防ぎます。
ペットタクシーに乗せるときや、お出かけ先に配慮して、マナーとして服を着せる飼い主さんも多いようです。

④ 気持を落ち着け、ストレスを軽減する
体に少し圧を加えると気持ち落ち着かせたり、恐怖心を和らげたりすることが分かっています。
そうしたことを目的とした洋服もあり、犬のストレス軽減に有効的とされています。

⑤ 雨や雪から身体を守る
雨や雪の日にレインコートを着せることで、被毛が濡れたり、寒さを防いだりすることができます。
濡れた毛は、皮膚炎の誘因にもなるのでしっかり乾かすことが大切ですが、特に長毛やダブルコートの犬は、乾かすのが一苦労。
レインコートを着せることで、濡れた体のお手入れがだいぶ楽になります。

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犬に服を着せるときに気をつけたいこと

このように、犬に服を着せることは多くのメリットがあります。
とはいえ、本来、犬は服を着ないで生活する動物です。
洋服を着せる場合には注意も必要です。

●サイズは合っている?
服のサイズが大きすぎても小さすぎても動きずらく体に負担がかかり、犬にとってはストレスです。
身体に合ったサイズを選びましょう。

犬は飾りがあっても喜ばない
飼い主さん的には、可愛い飾りがついている服に引かれがちです。
でも、犬は洋服のデザインや飾りが可愛いからと喜ぶわけではありません。
かえって邪魔だし、重くなるし、メリットはないでしょう。
動くたびに音が鳴ったり、光ったりする飾りが苦手な子もいます。
また、小さい飾りが落ちて誤飲するリスクもあるので注意が必要です。
洋服はあくまで愛犬目線で機能的なものを選びましょう。

●服の素材に注意
ワンちゃんによっては、洋服の素材で痒みなどのアレルギー症状を起こす子もいます。
できるだけ肌に優しい素材のものを選びましょう。

●無駄に着せない
室内が暖かい場合や運動時などは身体が温まっているので、無駄に着せないこと。

●犬のストレスになっていないか
サイズが合っていたとしても、服を着ること自体がストレスになる子もいます。
もし、服を着せる実用的な理由がなく、飼い主さんの好みやただのおしゃれであれば、着せないほうがいいでしょう。

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まとめ

服は人が生活しやすくするためにアイテムで、基本、犬に必要ありません。
ただ、ここでご紹介したように、人間と共に人間の生活に合わせて暮らしていくうえで、服を着せた方がいい場合もあります。
愛犬の身体を守るうえでのメリットも多いので、実用的な用途をふまえ、上手に服を活用しましょう。




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